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青と黄色で白


名古屋の奥のほうーで研究会。
豊田合成のおっさんの講演が、とってもよかった。
LEDの開発にずっと経営と研究現場をつなぐ立場として関わっていた人の、
生の経験談。そりゃ面白いに決まってる。

名古屋大赤碕先生との共同研究スタートが1986年。
その後発明者報酬で裁判を起こした中村さんで
有名な日亜化学が遅れて開発をスタート。
2社の特許競争が始まるわけだが、6年続いた10件近い
訴訟が結構壮絶だったようで、担当者は通常業務終了後に
対応に追われていたといっていた。
その時に自信が持てたのは、早くから大学ときっちり基礎的な特許を
押さえていたことだ、という話は大変励みになるエピソード。
最終的には和解しクロスライセンスに至るのだけど
戦争だなこりゃと思った。両社かかっているものが重すぎたんだろうなあ。
日亜の人の話も是非ぜひ聞いてみたい。何を考えていたんだろう。
勝つ見込みがあったのか?

最初の製品が販売開始するのはスタートから10年後。
研究開始から6,7年したとき、副社長から
「まだ採算が合わないのだから、もう事業をたため」
という命令が出たときの話。

「そのときも、私は、LEDが大好きだったから」

だから、一生懸命社内の説得をして存続を勝ち取った、と言っていた。
そんな窮地でその理由。
つぶしてはならない、とか頑張っている皆のためだとか、
世の中のためだとかでなく、大好きだったんだろうねえ、本当に。
きっと本心で無邪気にそう思っていたんだろうし
そう言いのけたところに凄く惹かれたし感動した。その1点だけで、
その10年の密度や組織の様子が伺い知れるような気がしたし、
わくわくが伝わってきた。

後から冷静に考えれば、その発言って、サラリーマンは気楽だなという
見方もあるかもしれない。
何故そんなに刺さったのか、自分でもいまいち整理しきれないが、
そんな風に仕事に向き合うのが理想だと思ってるのかなあ。
私の「なぜ働くか」はまだそこで解釈がとまっている。
そういう人見るのなんか好きなんだな。


最初の高輝度白色LEDは青色LEDに黄色蛍光体で作っていたけど
それだと、例えば野菜に当てたとき赤や緑がくすむ(そこの波長あまり出てない)
けど、3原色の蛍光体+紫LEDで全ての色が自然光に近い状態で見えるようになり、
照明としてのブレイクスルーを迎えた、っつう話。
イルミネーション下で赤い色がくすむか試してみないと。それでWhite Hi か
True Whiteかが分かる。らしい。
http://www.toyoda-gosei.co.jp/seihin/opto/01.html

NASAの衛星から見た地球の夜の写真を出して、
http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/ap061001.html
この光っているところ全てが、僕らのマーケットです
全ての照明を変えれば、CO2は**%減る、需要は右肩上がりなんだ、
超都合のいい話だと思いながらも、
就活するなら、こういう前向きな話が聞きたい。


サムソンがLEDテレビを内製LEDで作り始める、やばくね?
という質問が会場から出ていたが、

「サムソンとは前から取引をしていて、
 既に豊田合成のLEDを利用した製品も多くある。
 テレビ用のLED提供の打診もあったが、それを受けるためには
 莫大な投資を行って生産体制を整えねばならない。
 1社のためにそのリスクは負えないから、自前でやんなよと伝えた。
 競うつもりはなく、共存できる」


 と言っていた。
 性能と特許に自信があれば、そういう判断になるのか。
 ライセンス出したかは聞き忘れた。

 http://www.chizai.jp/asiainformation/20090405_1_J.html
 後から調べたらやっぱ結んでた。
 その収入だけで、結構いいよねえ。

 ああ、会場以外は本当にいい講演だった。
 勿論北野先生の話も素敵でした。

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