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落語に行ってみる


小学校2年生の時、どうしてもダビングしたい
借りたビデオがあったのだが
新しいVHSテープが見当たらない。
とりあえず、当時の私の価値観で
一番どうでもよさそうなテープを手に取り、
わざわざ折ってあったツメを、
丁寧にテープでふさぎ、
思いっきり光GENJIのパラダイス銀河のアニメPVをかぶせた。
それが親父の落語の古今亭志ん生のテープ。


ものすごい怒られた。つーか呆れられた。

それがどういう損害であったことか、
今日初めてよーーーーく分かった。


金曜夜、寺脇さんに言われるがまま、
落語を見に来た。
お笑いは見ても、落語には普通に興味が
ありませんでしたが、
ちょっと前に映画「しゃべれどもしゃべれども」
を見て、言葉が好きだなあと思い
気になっており、周りのひとも
落語落語言っているし、今年は落語見ようと決めた。


で、スタジオフォーにて「志ん生がよくやった演目シリーズ」的なやつ。
http://www.h3.dion.ne.jp/~studio4/live.htm


大塚くそ遠いなとかぶつぶつ言いながら、
途中空腹に耐えかねて
人生初ペッパーランチをディナーに食べて
口内ずる剥けしつつ
都電荒川線でSuica使える事に驚愕しながら
庚申塚というところまできた。
庚申塚って、いっぱいありすぎるのに
駅名に使えるんだな。


鉄板飯一気飲みの甲斐あって、開演1分前滑り込み。
運よく一番前の端っこの席が空いていた。高座は目の前。
隣のおねえさんの引き笑いが大分気になったものの、
あっという間に2時間。

たらちね
元犬
お見立て
妾馬
疝気の虫


の5本。(名前は後から教えてもらった。)
よしもと見に行った時も思ったけど、
生で向きあうと、うまい人とそうでない人で
明確に面白さが分かれる芸なんだなあ、と思わされる。
授業のうまい先生は眠くならないとか、お金払う価値のある講演を聴くとか、
そういうものをずっと高めた延長にあるような価値っつーか。
普段私達がやるのより、ずっと高次元のコミュニケーションだ。
引き込まれるし、面白い程感情をコントロールされる。


すべらない話は繰り返してもすべらんなー、というのを
200年かけて研ぎ澄ますと、こうなるんだ。
貪欲に笑いを追及してきた日本人、という側面があったという事に
改めてびびった。娯楽を求める気持ちって、こんなにも強いんだな。


「メカウマ」は、なんでそういう名前か寺脇さんも知らんと言ってましたが
八五郎のその後の話があるようで、そこから来ているのだとか
http://ginjo.fc2web.com/64mekauma/mekauma.htm


初心者があんまり偉そうに言うのは
気が引けますけど、
妾馬の後半、急に空気が大転換する場面があります。びっくりした。
数十人だけど、にやにやへらへらしていた全員が引き込まれる瞬間があり、
自分でその感情の変化に驚いた。
しかも多分、寸止めして皆泣かないところでその演出をやめた。
簡単に大勢を泣かす力をこの人は持ってると思うと、恐ろしかった。


疝気の虫は、一番面白かった。
きっとこの人がやらねばこうならないと思うんだけど、
おっさんが虫をやる、この設定がもう面白い。いや、権太楼という人が凄いと
思うんですが。おっさんの虫っぷりが、たまらなくツボなんです。
写真撮って待ちうけにしたかった。着声にしたかった。


「君ら若いうちからこんなの聞けて、うらやましい。噺家と、
 一緒に年をとっていくんだよ。」

 と、居眠りしたり出入り口でバタバタしたりするめんどくさい番記者を
 山ほど連れた松井さんがにこやかに言ってましたけど、


「ミスチルの歌がどんどん無邪気な恋愛から暗く辛くなり
 一緒に年取っていくようなもんですか」


 とは口が裂けても言えんかった。

 「東京は、恵まれすぎている。こんなに落語が聴ける場所があるんだから。」

 とも言っていた。それはその通りなんだろう。
 城南に住んでいた両親ですら、落語なんて聞きに行っているの見たことない。
 多分遠くてめんどくさがっているんだろう。
 南の人は北に行かないし、北の人は南に下りない。

 まずは、罪滅ぼしに、車で親父を連れてこねばならない。
 次回は4月らしいので、ちゃんと予定に入れておこう。

 だけど、ここまで書いてようやく、あのビデオは志ん生じゃなくて
 枝雀だったと思い出した。。。 なかったことに。

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